降圧薬なしで降圧目標を達成する患者、γ-GTPが関連

提供元:ケアネット

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公開日:2026/02/03

 

 高血圧患者で、降圧薬に頼らず生活習慣改善のみで降圧目標を達成できるのはどのような患者なのだろうか。今回、大阪大学の小原 僚一氏らが神奈川県平塚市の特定健診(SHC)データを用いて解析した結果、降圧薬非使用群における降圧目標達成の主要な因子として、前年度の特定健診における高血圧既往歴がないことや血圧グレードが低いことに加え、γ-GTPの減少が重要であることが明らかになった。本研究の結果は、生活習慣指導が有効なレスポンダーを特定する一助となる可能性がある。Journal of Cardiology誌オンライン版2026年1月16日号に掲載。

 本研究は、2016年5月~2023年3月に平塚市の特定健診を受診した40~74歳の未治療高血圧患者(140/90mmHg以上)5,428例を対象とした解析である。このうち、次回の健診までに降圧薬の服用を開始した症例は2,468例であった。降圧薬使用の有無で層別化し、次回の健診時に降圧目標(140/90mmHg未満)を達成した症例に関連する要因をディシジョンツリー分析を用いて抽出・評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・降圧薬非使用群において、55.9%が降圧目標を達成した。
・ディシジョンツリー分析の結果、非使用群における主要な達成予測因子は「前年度の特定健診での高血圧既往がないこと」および「血圧グレードが低い(グレード1高血圧)こと」であった。γ-GTP減少が次に影響力のある因子であった。
・降圧薬開始群においては、若年ほど目標達成率が高かった。

 著者らは、「新たにグレード1高血圧を発症した集団において、γ-GTPの大幅な減少は降圧薬を使用せずに血圧を140/90mmHg未満に抑えることと関連していた。これは、代謝マーカーの改善に反映される効果的な生活習慣の修正が、この集団の血圧コントロールにきわめて重要な役割を果たすことを示唆している」と結論している。

(ケアネット 金沢 浩子)